灰本クリニック

早期肺癌を発見

胸部レントゲンの異常

 2週間以上咳が続いている場合、胸痛がある場合、あるいは無症状でも検診の胸部レントゲンで異常を指摘された場合などでは心不全、肺炎、結核、肺癌といった重大な病気が隠れていないか確認が必要です。胸部CT検査を行うと一部の患者さんでは昔感染した肺結核の名残(陳旧性肺結核)、昔かかった肺炎の痕(炎症性瘢痕と言います)、肺気腫、非結核性抗酸菌症、気管支拡張症、間質性肺炎などの病気がみつかります。多くの場合、治療は必要なく胸部CTかレントゲンで定期的に検査して追跡するだけとなります。一方、肺癌、悪性胸膜中皮腫、縦隔腫瘍などの病気が見つかることもしばしばありこちらは治療が必要になります。当院では年間15~20人ほどの肺癌が見つかりますがそのほとんどが早期です。

早期肺癌を疑うCT画像

 2004年CT装置導入から2021年までの17年間で肺癌は約240人が見つかりました。見つかった肺癌のほとんどは10 mm以下の早期肺癌か前癌病変(細胞が癌化する前の状態)です。一番問題になるのは、癌かどうか判断が難しい非常に小さな(5~10mm)病変を見つけたときの対処方法です。多くの場合、すぐに手術せず定期的なCT検査で病変の大きさ、形、濃度変化などを経過観察することが一番重要です。 患者さんは不安になりすぐに専門医の紹介を希望しますが、専門医を受診しても結局経過観察になります。しかし、小さな病変でも以下の5つのポイントによってはすぐに手術が必要な場合もありますので、対処方法はそう単純ではありません。

 ​◆肺の小さな病変を経過観察する上での5つのポイント◆
1.    大きさ
2.    病変の形
3.    病変の色(濃度) 非常に淡い影、濃い影、部分的に濃い影など
4.    病変と胸膜(肺の膜)の距離や胸膜の変化
5.    追跡期間と検査の間隔

 対処方法の違いについて患者さんたちの知りたいという要望が強いので、次にいろいろな症例をあげました。
小さな肺の病変が見つかった患者さんがどのような経過をたどったか、実際の症例でわかりやすく解説しました。

当院の早期肺癌と良性疾患のCT画像
手術の結果肺癌ではなかった症例

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