腫瘍マーカーは癌の手術や抗癌剤などの治療効果をみるために開発されたので、手術や抗癌剤などの治療によって癌が小さくなったり消えた場合に腫瘍マーカーは下がってきますし、再発や転移があれば上がってきます。
手術前に高かったが手術後に下がった、抗癌剤を使ったら下がってきた、あるいは、ずっと正常だったが上がってきたので検査をしたら癌の転移が見つかった、そのような使い方をします。
したがって癌の早期発見には役立ちません。わたしたち臨床医は検診で腫瘍マーカーを測定するのは無駄と考えているので検診の腫瘍マーカー検査をお薦めしません。もし、検診で異常が見つかった場合、医療機関での腫瘍マーカーの再検は保険適応になりません。自費になりますのでご注意くだい。