灰本クリニック

尿酸値が高い

 尿酸値が高いと虚血性心疾患、心不全、脳梗塞、腎不全や透析が増えると長らく信じられてきました。ところが、今までの多くの研究をメタアナリシスという方法でまとめてみると(2017年に発表されました)、信じられてきたことは間違いであって尿酸値は虚血性心疾患、心不全、脳梗塞、腎不全や透析、癌の発症や死亡にはまったく影響せず、薬を使って下げても下げなくてもこれらの病気の発症にも死亡にも関係がないことが明らかとなりました。

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 したがって、当院では2017年以降、尿酸値が高いだけでは痛風発作がない場合には下げる薬を使いません。検診の尿酸値をまったく重要視していません。

 しかし、尿酸値が高いと痛風発作を起こすことがあります。痛風発作を年に3回以上も繰り返している場合、そのたびに仕事を休むわけにもいかないので尿酸を下げる薬を長期間飲んだ方がよいと思います。数年に一回程度しか痛風発作がない患者さんでは半永久的の薬を飲むのは意味がないと思います。それに最近発売になったフェブリクを長期に服薬すると、心血管障害による死亡が増えるという報告もあるのでお薦めできません。数十年前からあるザイロリック(一般名:アロプリノール)の方が安全で安価です。


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