神経痛や筋肉痛の場合が多いのですが、頻度が高く放置できないのは頸椎と腰椎の病気です。いずれも椎体や椎間板などが脊髄を圧迫して頑固な神経痛を発症します。腰痛で気をつけないといけないのは尿管結石、腎臓癌、膵臓癌などの内蔵の病気が隠れていることもあるので、必ず腹部エコーを受けておきましょう。
頸椎の病気では頸部、肩甲骨、上腕、前腕、指などに痛みが走り、重症では筋肉の萎縮が起こり握力も低下します。腰椎の病気では殿部か太ももの背部、ふくらはぎ、足背から趾まで痛みが走ります。重症では太ももやふくらはぎの筋萎縮が起こります。これらの脊髄の病気はMRI、随伴する椎体骨の病変はCTで診断します。リハビリや注射で改善ないとき、筋萎縮があるとき、痛みが強く日常生活に支障があるときは脳外科医(脊髄外科医)による手術でほぼ完治します。整形ではなく脳外科の方が治療成績は断然優れています。