灰本クリニック

熱中症について(第1回:予防)

投稿日時:2020年06月18日

5月中旬から急に暑くなり熱中症に気を付けなくてはなりません。例年7月から8月の昼の時間帯に熱中症の救急搬送が急増します。この時間帯は外出を控え、室内にとどまってクーラーや扇風機で涼しい環境を作り水分摂取を心がけましょう。塩分も忘れず摂取しましょう。

 コロナウイルス対策のマスクは熱がこもり顔面の温度は40℃に達するので、人混み以外は外すべきです。吐く息には体内の熱と水分が大量に含まれています。マスクをするとそれらを体外に出せなくなり、熱が体内に貯まり<漢方的に陽亢(ようこう)と言います>、火照り、頭痛、めまい、動悸、血圧上昇などの症状がおきる場合があります。心臓や肺の病気がある人だけでなく一般の人も夏のマスクは危険です。

necchusyou_ojiisan_s.jpg

◆夏の水分補給のポイント◆
◎食事以外で11200 ml以上(コップで8杯)
◎喉が渇く前にこまめに飲む
◎脱水気味になる起床時や入浴前後にコップ一杯
◎大量に汗をかいたときは水分だけでなく塩分の補給も忘れずに(麦茶と梅干しがおすすめ)
×スポーツ飲料や塩飴は糖分が多く、毎日摂取すると糖尿病になるのでダメ!
×アルコール飲料での水分補給もダメ!

詳しく解説すると、熱中症予防のためには病気で飲水制限がある方以外は11200 ml以上が目標になります。アルコール飲料での水分補給は尿が増えたり減ったり個人によって異なるので一般的にお薦めできません。夏の屋外で労働や運動した場合、環境省は水分と塩分をスポーツ飲料などで補うように推奨していますが、スポーツ飲料(ポカリなど)や塩飴には多くの糖分が含まれており、連日摂取していると糖尿病を発症するので避けましょう。

 お薦めは麦茶と梅干しです。梅干しには1-2 g/個の食塩が含まれ、外出時に汗をかいても数個で十分な塩分が補給できます。先人の知恵は素晴らしいとしか言いようがありません。(文責:灰本耕基)


  • 消化器内科
  • 循環器内科
  • 糖尿病内科
  • 呼吸器内科

灰本クリニック

〒486-0838
愛知県春日井市弥生町1丁目80番

(0568)85-0567

受付時間

休診日日曜・祝日/第2土曜/水・土午後

受診のご案内