漢方薬には、「エキス剤」と「煎じ薬」の2種類があります。
エキス剤は、漢方薬の利便性を高めるために作られたものです。どの医療機関でも処方できますしドラッグストアでも購入できます。しかし、出来合の漢方薬となりますので、含まれている生薬の量はとても少なく細かな調整はできません。
一方、煎じ薬は、100種類のなかから10数種類の生薬(主に植物の葉、花、樹皮、根茎などを乾燥させたもの)を組み合わせてその量を自由自在に変えることができます。毎日煎じる(ことこと40分ほど煮込む)手間はかかるものの、患者さんの状態に合わせた生薬を組み合わせるので重症や難治性の病気にとても効果的です。
生薬を処方するには豊富な知識と経験が必要なだけでなくそれを調合できる薬剤師も必要です。当院には漢方専門医が、じん薬局には漢方専門薬剤師がいますので日本でも有数の環境です。当院では漢方専用の問診票を用いて患者さんの身体や状態を把握し、西洋医薬と併用する場合もあり、日々工夫しながら治療を行っています。
▽ 漢方薬(特に煎じ薬)がよく効く病気・症状の一例